入院費なども掛かる

ペンと聴診器

突発性難聴とはその字のごとく突然に耳が聞こえなくなる疾患です。昨夜までは普通に聞こえていたのに、朝起きたら全く聞こえないという位突然に発症します。症状を自覚したら、躊躇せず、とにかく耳鼻科に行かなければなりません。深夜や休日なら救急車を呼びましょう。僅かな治療の時期の差で一生付き合っていく不治の病ともなります。 突発性難聴の治療費用は勿論保険が適用されますから、本人負担3割の人で初診料を含んで5,000円程度です。この中に処方される内服薬の代金も含まれています。何度か通院することとなるでしょうから、全部で10,000円程度の負担は考えておきましょう。ただし、入院の必要性が出てくるとなると医療費もぐっと高くなります。10万円以上の治療費がかかることになります。 ?そもそもこの疾患は厚生労働省が指定する特定疾患です。現時点では治療による改善の見込みが無い難病であると国は指定しているのです。そこで、患者としては難病であるならば医療負担の面でも国がさらに負担してくれるのではと当然考えると思います。しかし、突発性難聴は「特定疾患治療研究事業」の難病には指定されていないので公費負担はありません。

突発性難聴の治療は、基本的には内服薬の服用です。原因がウィルス感染と内耳の血流障害とする説が有力なので、それに見あった薬が処方されます。抗炎症ステロイド剤を第一の選択にする場合が多いです。他にプロスタグランディン製剤(血流の改善)、ビタミンB12、ビタミンE剤(神経伝達の改善)、イソバイド剤(利尿効果を高め新陳代謝を良くする)などが使われます。 突発性難聴では外科的な処置は行わないのが通例です。他の治療手段としては、耳のツボに対するハリ治療が行われています。患者によってはかなり有効な治療で、ストレス障害や過労から発症したと推測されるケースでは卓効が期待できます。また、内耳の血流障害がはっきりした場合には、大病院などでは高圧酸素療法を行う場合もあります。 この様な治療で突発性難聴患者の大部分は完治するか、一部の聴力低下を残す程度まで回復しますが、二割程度の患者は聴力が回復せず後天的な聾となるのが実情です。突発性難聴は感音性なので、補聴器は役に立ちません。こうした患者には人工内耳や聴力を司る細胞の再生といった先端医療も試みられていますが、まだ臨床研究の段階で実用化は先の課題です。